俺の頭は、3mmのバリカンで丸刈りである。  プロフィール画のような容貌だ。

勤め人時代は1mmで2週に1度は床屋に行ったが、年金生活となってからは3mmで1ヶ月に1度にしている。
元々、髭は濃いものの薄かった頭であるが、丸刈りをはじめて彼是40年近くが経つ。
未練たらしく伸ばしていた髪だったが、或ることをキッカケにバッサリと切り、以来は丸刈りである。

キッカケは、先輩が軽い脳梗塞をおこした際の御見舞いである。
洒落物だった先輩は、リーゼントだった。
浅草生まれの先輩は、秋田から来た俺にとって憧れ的な人物で、所作振る舞いからファッションまで大いなる関心事であった。  その先輩を見舞った際、ツルツルに剃りあげられた頭を目にして仰天したものである。
聞けば、脳梗塞の治療にあたり、頭蓋骨に穴を開ける為に髪を剃られたのだそうだ。 (現在は、そんな荒業をしなければならないような手術は少ないと聞く)。 俺とて、何時同様の病となるかも知れない悪行の者である。
いざっという場合に備え、バッサリと刈ってしまい、以来は丸刈り愛好会である。

当時の丸刈りは、刑務所を出所した者とか、あまり行状のよろしく無い者がするヘアスタイルであり、街を歩いていても飲み屋に入っても怪しげに見られた。 かなり薄毛の小父さんでも丸刈りするのは奇妙な風体と見られる時代だった。その為、「道を歩けば、皆が避ける」状態で通行の邪魔をする者はおらず、随分と気ままに散歩(?)ができた。

ところが、いつぞやのオリンピックで水泳選手が「スキンヘッド」と称する丸刈りで出場して以来、薄毛の小父さんに限らず、フサフサと毛の有る若者までが丸刈りをするようになった。  その為、丸刈りは社会的な地位を得てしまい、道を歩いても、単なるハゲ爺を恐れて道をあけてくれる人は少なくなった。
これも、流行というものか... ヘアセットする必要も無く、洗髪も自由な丸刈りが流行ることは、むしろ当然かも。

丸刈りを御奨めしましょう。 関連過去記事:ハゲ頭