最近の観光地には、還暦を過ぎたと見える人達が多い。
平地の交通の便が良い観光地以外にも、山や海などの風光明媚と言われる場所は人々がいっぱいだ。
ヒマラヤや南極にまで多くの日本人観光客が行く時代なのだから、不思議では無い。
温泉旅館には、○○老人会にはじまり、○○町内会・○○同窓会といった名前の高齢者で構成される宿泊者で溢れている。 宴会で大酒を飲んだ後に、露天風呂にまで酒を持ちこんで談笑している。

旅先で死亡した場合、どうなるのだろうか

自宅で何かが有れば、取り敢えずは救急車等で掛かりつけ也の病院に運ばれる。
運が悪ければ、医師から死亡診断書が発行された後に遺体は、火葬埋葬許可書と共に葬祭業者の霊柩車で自宅or葬儀場に搬送され、葬儀が行われる。

自宅から遠い旅先で死亡(病院以外の場所) した場合は、警察から死体検案書を発行してもらわなければ死亡した事実が確定できない。 最近の事故等では、死体検案書の発行を行わず病院に躰を搬送し、医師による死亡確認がなされて死亡診断書を発行するようだ。

医師の死亡診断書にしろ、警察の死体検案書にしろ、まずは法的な死亡が確定しなければ先には進まない。
死亡診断書(死体検案書) ⇒ 死亡届 ⇒ 火葬埋葬許可書
死亡が確定すると、それまでは人間であった者が、物として扱われる。 遺体は物として搬送される事になる。

この遺体搬送は、近距離であれば葬祭業者の霊柩車等を利用するのが一般的だろう。
貨物としての遺体を運ぶ上では、道路運送法や貨物自動車運送事業法の規定が有るものの、葬祭業者の霊柩車等にはその辺の抜かりは無いだろう。 死亡診断書(死体検案書) と火葬埋葬許可書さえ携行すれば搬送できる。

しかし、旅先等の遠距離から葬祭業者の霊柩車等を利用する場合の搬送料金は高額である。 葬祭業者により様々のようだが、陸路であれば100Kmで5万円くらいからという相場のようだ。 空路となれば...
東京在住者が青森で死んだ場合、ザッと100万円というところだろうか。 財産管理している相方が死ねば、遺産相続前の状態だからサラ金に走らなければならない人もいるということだ。
子供や親族のいない夫婦が同時に死ねば、どうなるのだろうか

なお、葬祭業者が霊柩車は貨物運送事業の許可の中の霊柩車運送業(遺体搬送)の許可を受けた緑ナンバー(事業用自動車の登録)である必要がある。 葬祭業者による遺体の搬送に白ナンバーを用いるのは違反行為である。
高額な葬祭業者の霊柩車等を利用したくない(できない) 人が 遺族で遺体を搬送することを考える場合は、刑法の死体遺棄罪死体損壊罪に触れないようにしなければならない。
遺族が自家用車で、死亡診断書と火葬埋葬許可書を携行して遺体を搬送することについて、規制する法律は無い。
しかし、荷物としての遺体の 「積載量・はみ出し」 に注意を要する。 棺桶を詰める大きさの車が必要だ。
また、火葬場等で遺体の積み降ろしがスムーズにできるかや、炎天下の自家用車内に長時間遺体を放置して体液の漏れ出や腐敗等が起こり遺体損壊となる場合もあるだろう。 搬送中に遺体を冷却する為のドライアイスの用意等を考えれば、遺族による遺体搬送は難儀な事が多い。

遠い旅先で死亡した場合は、遺体のままで搬送するよりは、現地で荼毘に付し遺骨を持ち帰るのが費用の面では安いということだ。
  • 死亡届は、主に死亡者の本籍地、死亡地、届出人の現住所地の順位で、当該市区町村役場へ提出しなければならない。
  • 死亡届の提出期限は、届出者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡したときは,その事実を知った日から3か月以内)に届け出ることが必要である。
  • 届出人の条件は、同居の親族、同居していない親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人、公設所の長、の順位となる。 しかし、死亡届の記入及び提出は遺族自身が行うケースは少なく、葬儀業者に依頼する場合がほとんどである。
司法解剖や行政解剖 (死体検案書) されるような怪しげな死に方をせず、現地医師の死亡診断書を受けて、現地葬祭業者に依頼して死亡届と火葬埋葬許可書を取得してもらい、現地で荼毘に付し、JR等の公共交通機関を利用して運んだ後、骨葬するということか。


いずれにしても旅先では、不慮の事故以外にも、健康上の理由から不測の事態が発生しうることも頭の片隅に置いて行き先を選びたいものだ。
関連過去記事:「死亡を確認」とは?

WikiPedia:行旅死亡人
行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは、日本において本人の氏名または本籍地・住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者を指すもので、行き倒れている人の身分を表す法律上の呼称でもある。「行旅」とあるが、その定義から必ずしも旅行中の死者であるとは限らない。なお、「行路死亡人」は誤り。
行旅死亡人は該当する法律である行旅病人及行旅死亡人取扱法により、死亡推定日時や発見された場所、所持品や外見などの特徴などが市町村長名義にて、詳細に官報に公告して掲載される。
WikiPedia:火葬より抜粋引用
日本では、墓地、埋葬等に関する法律第3条の規定により、原則として、死体(もしくは妊娠7か月以上の胎児)は、死後(もしくは死産後)24時間以内は火葬してはならないとされている。 (但し、感染症法30条の規定により、同法で定められている疾病、すなわち一類から三類までの感染症や新型インフルエンザ等の感染症による死亡の場合はこの限りではない。該当感染症については感染症法の項および関連法令条文を参照)。
また、火葬を行なう場合には、当該死体に係る死亡届等を受理した市町村長の許可が必要であり(墓地、埋葬等に関する法律第5条)、この許可を受けずに火葬した場合には、墓地、埋葬等に関する法律違反となるほか(「罰則」規定同法第21条)、刑法第190条「死体遺棄・死体損壊罪」に問われる可能性もある。
なお、墓地、埋葬等に関する法律では土葬など火葬以外の方法を禁じてはいないが、環境衛生面から行政は火葬を奨励しており、特に東京都(島嶼部以外では八王子市、町田市、国立市など10市2町1村を除く)や大阪府などでは、条例で土葬を禁止している。