石川県は学業には熱心らしい。 全国試験では福井県に敵わないようだが、少なくとも形式ばった事には熱心だ。
全国的には "学区" と呼ばれるものを "校下(こうか)" と呼び、日常生活の場では勿論、不動産の広告でも 「○○校下」 の表記がなされている。 居住地域により通学地域の限定が有るとはいうものの、他の地域では知らない。

石川県内のテレビニュースが報ずる卒業式を見ていると、興味深い。
卒業証書を受け取る為に、「校長の待つ壇上に上がって受け取る」 ことは全国的だろうが、中身がユニークだ。
  1. 卒業生は壇上に上がり、校長に一礼。 校長は卒業証書を読み上げる。 (1人1人。以下同文ではない)
  2. 卒業生は、右・左の順に手を差出し、卒業証書を受け取った後、深々と頭を下げる。
  3. 下げた頭を上げるのに合わせて、(卒業証書ごと) 左右の手も上げる。これにより、卒業証書を頂いた姿勢になる。 (学校によってはこの後、壇上で卒業生の1人1人が学校生活を振り返った能書きを発表する)
    バンザイをしている姿を連想する。 ※「いただく 」 ということ。 - 徒然なか話」
  4. 頂いた姿勢(足の先から 頭上に頂いた卒業証書迄が一直線) のままで校長の前を退き、檀上を降りる階段まで姿勢を保ったまま歩く。
  5. 階段に至れば頂いた姿勢を崩し、卒業証書を小脇に抱えて階段を降りる。
このやり方をユニークと見るかは各人の経験・生い立ち次第ということだろうが、卒業生が多かった俺の卒業式ではクラス代表が全員分を受け取る形式だった。 壇上に上がるクラス代表も "卒業証書を頂く" ような姿勢はしない。
また、格式ばった儀式が得意な自衛隊学校の卒業式でも行われていないようだ。 あんな諸手を上げて頂いた姿勢で檀上を移動する事は危険とも言える行為だろう。 あれにより格式がアップするとは思えないのだが..
とは言え、和紙で卒業証書を手作りすることを教える土地柄では、大事な物なのかも知れない。
巷の男性が忘れる事柄としては、「自分は、本当に卒業したのか?」 ということだという記事もあることだし...

団塊世代の大勢に行う儀式と、現在の少人数に行う儀式では、掛かる時間など等から おのずと差異があるとは考えるが、"卒業証書を頂く" ような姿勢をとることを教えられる卒業生達も難儀だろうと思う。
彼らが社会人になり、表彰状授与などの場面になれば、同じ姿勢で事に臨むのであろうと思えば滑稽だ。