タブレットで読書する事が楽しくなり、紙書籍で昔読んだ本やらを 電子書籍で購入し直して色々と読んでいる。
本来の好みであるSFも読んでいるが、求めた 「オマルー導きの惑星ー」 が食傷気味になった為、別のジャンルを試みた。 「アラビヤンナイト(千夜一夜物語)」 などの内容は結構覚えているもので、これまた休憩中となった。

そこで、「太陽の世界」 を書きかけのまま逝ってしまった半村良氏を読んでみる気になった。
彼の作品では 『戦国自衛隊』 が映画化される等で有名であるが、『石の血脈』 や 『産霊山秘録』 が好きだ。
東京都葛飾区生まれの彼は、1962年に短編小説『収穫』で作家デビューする前に、連込み宿の番頭やキャバレーのバーテン・広告代理店など30近い職業を転々としたという。
彼の作品には 「伝奇ロマン」 や 「伝奇SF小説」 と呼ばれるジャンルが多いが、過去の経験を生かしたエピソード的な作品も多い。 人情小説 『雨やどり』 は、直木賞を受賞したが、同名の小説などが多い。

1933(S8) 年生まれの彼の人情小説では古き昭和の風俗(特に、銀座等の夜の世界) を作品としており、人間付き合いの機微とともに、若かりし頃の自分を思い出すようで興味津々であり 読んでみたいジャンルであった。
しかし、勤め人時代には読書の暇があれば飲む事のほうが忙しく、そのジャンルを読むことは無かった。
また、そのジャンルを買うのならSF小説を買うのだから、チャンスが有るはずがない。

過日購入したタブレットには 「電子図書の約2千円分無料券」 が付録されていた為、タダを良いことに予てより関心のあった彼の人情小説を求めた。 SFに飽きたところで、人情小説を読みはじめた。 これが実に面白い。

俺より16歳年上の彼だが、40歳代で遊んだ頃を書いた彼の世界と、20歳代で遊んだ頃の俺の世界がマッチする。
夜の世界の女性に関する出来事などは、記憶に重なることが多い。

はじめに山場が有って後半はダラダラとした作品が多い彼だが、流石に直木賞作家だけあって文章は面白い。


俺もブログの文体を変えてみようか(?)と思いながら、昔を偲ぶこの頃である。

半文居 | 半村良オフィシャルサイト