おいらは、総入れ歯である。 いや、正しくは1本だけは自分の歯が残っている。
若い頃から大酒を飲んでは、歯磨きをせずに ドテバタキューと寝ていたことが悪かったと反省している。
19歳頃に虫歯ができ治療をしたのだが、すぐに抜歯したがる老女医が営む歯医者であった。
抜歯する腕力が無いので、ギコギコとゆすりながら無理やり抜くのである。
その為、悪くない歯にまで影響し、歯がボロボロ状態になっていた。
40歳頃には歯槽膿漏にもなり、歯医者にて総入れ歯にすることを薦められた。

歯医者いわく、「ボロボロの歯と歯茎だから、すべて抜歯した上、歯茎の手術をして平らな状態にしてから総入れ歯にしよう」。

「総入れ歯にすれば、以降は歯医者で痛い思いをしなくて済む」 と思ったおいらは、大いに歓迎したものの、歯茎の手術をすると1週間は歯が無い状態になり見っとも無いことが嫌だったため、手術をせずに総入れ歯にする道を選んだ。
しかし、それから20年以上経った今になって振り返れば、これが大間違いであった。

歯茎が平らな状態になっていない為、総入れ歯が梃子状態であり、巧く収まらないのだ。
通院先を変えて5回ほど入歯を作り変えたが、どの医者も「歯茎を平らな状態にしなければ収まりは悪い」 と言う。
今度、入れ歯を作り変える際は「残っている1本の歯を抜き、歯茎を平にする手術をしてから」と思う昨今である。