最近、政府では「かかりつけ医を持ちましょう」との広報をしている。
厚生労働省が言う「かかりつけ医」は、認知症に絡んだ医師を指すのだろうか。

WikiPediaで「かかりつけ医」を検索すると「主治医」がヒットする。 主治医とは、
ある患者の疾患の診療方針全般に対して主たる責任を有する医師のことである。外来診療や入院診療における「担当医」と同義であることが多いが、ある患者の身体・健康、その他の状態について最もよく理解している者であることが期待される。
とのことだ。 俺は、「かかりつけ医」と言えば診療科目を問わずに何でも診てくれる医師が思い浮かぶのだが、それは総合診療医(General practitioner,GP)ということで、日本では実現していないとの事だ。 また、
WikiPedia:日本の医療>>総合診療医の整備より引用
患者は診療所よりも大病院を好み、また診療所の医師を信用していないため、大病院の専門医を頻繁に受診する傾向があり、「患者は単なる風邪で長時間待ってでも大学病院を受診することがある」と報告されている。
ということで、開業医(町医者・一人医師医療法人)よりは、「総合病院」や「大学附属病院」と呼ぶ大病院に行きたがる傾向が多いようだ。 最近では、診療所 (=医院、Clinic) と呼ぶ医療機関を目にしたことは無い。
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政府が言う「かかりつけ医」とは、いずれの医療機関を想定しているのだろうか。

一般的な診療科目としては、外科・内科があるのだろうか。 開業医では「内科」として集約して呼ぶ場合でも、大病院になれば「呼吸器内科」・「循環器内科」など等と細分化して診察科目を特化している。
歯科や眼科は、開業医 vs 大病院ともに集約して呼ばれるが、最近の専門病院では担当医の得意科目によって細分化して呼んでいるケースも見受ける。
脳神経外科学、整形外科学は戦前より外科学の一分野から独立し、それぞれ個々の学問として確立している。その他、眼科学、耳鼻咽喉科学、泌尿器科学、皮膚科学、産科・婦人科学は、歴史的にそれぞれの器官の外科的治療を行う外科学分野として発展してきた経緯があり、医療の専門性が高まったことにより、現在では外科学から完全に独立した診療分野となってきている。

患者としての俺の場合は、開業医や専門医を受診するよりも、大病院ですべての診療科目を診て欲しいと考えて、大病院に通院することにしてきた。 とある科目を診てもらっている開業医の診察内容を相互に説明することを、(イソップ童話のコウモリのように) 俺が行うことに不案内を覚えたからだ。 大病院であれば、各診療科目の担当医相互でカルテを共有する事で俺が説明しなくてもOKだろうと考えた。

しかし、総合病院の各診療科目の担当医は、滅多なことでは他科のカルテを閲覧しようとしないようだ。
更に悪い事には、細分化された内科では他科の医者の範疇には手を伸ばさない縄張り意識があるようだ。
電子カルテが普及した現在でも、このような状況であれば、総合病院を受診する意義は薄いだろう。
それならば、診療科目に応じて開業医を渡り歩いても同様である。 所詮は、医師の人格次第という事のようだ。
糖尿病という病気は色々の臓器に影響がある病気であると、識者や巷の医者は説く。
しかし、細分化された内科組織としている大病院の「糖尿病内科」の医師は、担当は循環器内科だの消化器内科だの診療科を振り分ける。あれは、「良く見れば、専門科目を紹介」しているのだろうし、悪く見れば「自身では責任を負いたくない」のだろう。

気の利いた内科の開業医を「かかりつけ医」とし、手術や高度な検査を必要とする場合には紹介状を携えて専門病院に駆け込めば良いということだ。
ちなみに、大病院と呼ばれる医療機関の医師は勤務医であり、基本的には退職や転勤が有るとともに、開業医として巣立つ場合もあるから、ず~と御世話になれるとは限らない。これは、現在通院中の国立病院機構も同様だ。
潰れないであろう大病院の退職や転勤のある(かもしれない)勤務医と、潰れるかもしれないが転勤の無い開業医と、どちらがよいのだろうか。
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過日、俳諧先のブログで色々な御意見を拝読した。
町医者さんの方が、私には合っています。 - 団塊世代おじさんの日常生活
わが縄張り”ブラリ散策”:加齢黄班変性~経過観察受診・・・

 結局、俺にとっての「かかりつけ医」は、
  • 救急医療とか先進医療は期待できないが、診察予約をしていても長い大病院での診察迄の時間を待つよりは、臨機応変のできる開業医か?
  • 救急車で搬送される場合はに備えて、「二次救急医療機関」となってる総合病院か?

という選択肢の中で揺れ続ける。 いずれにしても、医師の経歴と、手術や検査用の設備程度は自己紹介している病院を選びたいものだ。 いざという際に及んで、古かしい設備と腕である事を知っても後の祭りということだ。


「かかりつけ医」を開業医としても、急病を発症して救急搬送される際は、一般的には「初期救急医療機関」に過ぎない開業医に搬送される事は無いだろう。 救急搬送される大病院では、過去の病歴は無い(知らない)。 
マイナンバーカードに掛ける金があるなら、電子カルテを導入して、色々な病院間で患者の病歴を閲覧できるようにして欲しいものだ。 関連過去記事:マイナンバーと電子カルテ / 知らなかった開示義務 / 個室の出来事
せめて、人間ドッグの検査結果を「かかりつけ医」に持ち込めるようにして欲しい。健康診断のデータだけでは不足ではないだろうか。同様に市役所等が行う健康診断の結果は、「かかりつけ医」にフィードバックされる体制にはなっていないだろう。
また、死亡診断書は、救急搬送先の大病院で作られる事になる。(開業医は搬送された事を知り得る立場にない)
 悩ましいね~

関連過去記事
健康管理の末路は
医者の力量は何だろう?
医者の紹介状
医者の同意書
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NHKのドラマ「破裂」。 (公式サイト)  なかなか、興味深いテーマである。
心不全を劇的に回復させる治療法は、一定の時間が経つと、心臓が破裂するという副作用がある。
一定時間後には必ず死に至るが、一時的には劇的に回復する治療法は、心臓病患者にとって救いなのか。
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賢い患者さんのお医者さん選び|かかりつけ医の選び方|公益社団法人 東京都医師会