俺はこれまで、総合病院を受診するように心がけてきた。
いざ緊急搬送という場面に成っても、その病院に運んでもらえば蓄積されたカルテに基いて治療を受けられると考えていたからだ。また、肺炎や大きな手術を伴う場合には長く入院してでも治療してくれると考えていた。

しかし、それは大きな誤解であると、最近になって考えている。
総合病院といったところで、診療科目を受け持っているのはそれぞれの担当医である。診療科目ごとの横の連絡という事は殆ど行われていない様だ。電子カルテが普及し見ようとすれば確認できるにも関わらず、他科の診察などは見ていない。仮に見ようとする医師がいたならば、総合病院の他科であろうが、他の病院だろうが確認できる。
設備の乏しい小さな病院では、電子カルテを利用するネット回線が無いかも。また、医師も見る気が無いかも。

最近の総合病院や大学病院等のように、科目の細分化した病院では医師の責任が明確でない。
例えば、「糖尿病の医師は心臓には関わらない」ようなことだ。 1人の患者が心臓病で死んでも、糖尿病の医師は関与しない。 しかし、テレビの健康番組に出演する医師は「糖尿病と心臓病の因果関係」を説く。
医学部をで卒業しなければ医師になれない眼科や耳鼻科医は、自分の担当科と内臓との関係を心得ていて当然だが、歯の事だけを学べばなれる歯医者は治療中に患者の心臓が不調になっても知らないかもしれない。
その因果関係を反映した治療を受ける為には、むしろ外科と内科を行う責任感がある町の入院設備を持った病院が良いのかも知れない。 その病院を「かかりつけ医」として、手に余る容体になったらそこから紹介状によって大学病院などにでも割り振ってもらうほうが良いのかも知れない。

最近の医学は西洋医学が主であるようだ。大学病院などの大きな病院では、先進医療が行われ、手術にしろ診察にしろ医師の経験が深く広いが為に助かる可能性が上がるということだろう。
東京などのように人口密度の高く伴って患者数の多い地域の病院や、著名なるが故に全国から患者が集う病院では、医師の経験が更に深まり、それを求めて患者が集まるという良いor悪い循環現象が発生しているようだ。

そのような治療経験が豊富な病院や医師は、最新の器具を用いてポイントだけで手術を行うため、術後の回復が早いという。「内視鏡を用いた手術」とか「医療ロボット」・「医療用ナビゲーションシステム」・「8Kカメラ」で行う手術を得意な医師はゲームが得意なのだろうか。しかし、西洋医学では治るということが目標では無いと見た。
悪い部位を切り取ってしまうことは、治ったと見るよりは、悪いことを隠したと見るべきでは無いだろうか。
とはいうものの、食道癌や肺癌の手術といえば肋骨を切断しなければならなかった昔に比べれば、内視鏡手術は目覚ましい進歩というべきだろう。iPS細胞を利用した治療方法の進歩が待たれる。
同様に、「副作用があるのかも知れない」or「あることを承知の上で」強力な薬によっても、治療が行われている。
最近の新薬はピンポイントで効果があるようだ。また、治療効果も高いと聞く。しかし、反面副作用も多いのだろう。
心臓の医師が投与する薬は、糖尿病の医師にとってはとんでもない薬なのかも知れない。しかし、「その薬を使わなければ遠からず死ぬ」ような状態であれば、糖尿病の医師は自説を曲げざるを得ないのだろう。

昔の薬、特に漢方薬はザックリと効くのだろう。西洋医学のように即効性は無いまでも、じんわりと効いたのだろう。
そして、効かない場合でも副作用を招くような薬では無かったのだろう。 

最近の西洋医学では医師の腕によって助かる命に差があるようだ。漢方では、もっと医師の腕がものを言うだろう。そして、効果が現れるまでには期日が掛かるのだろう。患者は即効性のある西洋医学を求めたのだろう。
しかし、西洋医学とて万能ではない。それを知っていても、患者は手術すれば延命できるものと信じているのか。
過日、テレビ朝日の「みんなの家庭の医学」に出演した眼科医に尋ねて曰く『緑内障は手術で治らないのか?』
眼科医、答えて曰く『手術と寿命の天秤』を診ながらの判断ということ....

 いずれにしても、患者個人に寄り添った診察・治療を行ってくれる病院・医師を「かかりつけ医」として探そう。
そして、死亡診断書を書いてもらおう。 いしかわ診療情報共有ネットワーク関連過去記事:お薬手帳:学 / かかりつけ医:考 / 病気の履歴書が必要 / マイナンバーと電子カルテ / 知らなかった開示義務 / 医者の紹介状 / 長生きするもんだね / 週刊誌に読む死に方Ⅱ / 沢山の薬の飲み方

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とは言うものの遠隔医療を考えた場合は、「かかりつけ医」を気に掛けることは無いのかもしれない。
島根県隠岐の島には優れた医師が務める病院があると聞くが、それなりの近代医療設備が設置された小さな地域に優れた医師が常駐するという医療形態が「かかりつけ医」の望むべき体制なのかもしれない。

また、優れた医師の管理の元で行われるのであれば「ロボット支援手術」も望む最新医療の一形態かも知れない。
WikiPedia:ロボット支援手術より抜粋引用
元々は、1990年代にアメリカ陸軍が軍用に開発を依頼したものである。アメリカ本土またはアメリカ空母に滞在中の医師によって、遠隔操作で戦場の負傷者に対して必要な手術を行うことが目的とされた。
日本でも遠隔医療の進歩は研究されている。 日本遠隔医療学会 JTTA