なぜか工業高校に入った俺だ。殊更の理由は無かったように覚えているが、大学進学を目指す普通高校を嫌ったが、公立である学校を望んだ結果だろう。何よりも通学する距離が短く、自宅から徒歩10分であった。
尋常小学校にしか行けなかった親父は、大学に行かせたかったらしい。もしくは高専ということだった。
しかし、家庭の事情やら、しなければならない進学勉強を考えると、工業高校卒業で社会に出るのが妥当と考えた。

入学の動機がいい加減だったが、卒業後の進路決定もいい加減だった。工業高校としてはゼネコンあたりに就職するのが順当なコースであったが、なぜか海上自衛隊に入隊し潜水艦乗りを目指した。しかし、親父の大反対で沈没。
次には、ブラジルに移民して農業に従事する事を目指し、仲間と共に移民手続きを始めた。しかし、御袋の大反対で諦め。結局は、学校の推薦入学で東京の会社に入る事にした。入社試験と共に国家公務員も合格したが、学校の強い指導で推薦入学を断る事はできなかった。

海上自衛隊、フラジルの農業、国家公務員。 いずれの道に進んだものにしても、今とは違う日常だろう。
なんて~タラ・レバを考えたところで時間が巻き戻るわけでは無い。半世紀を生きた人生で分岐路は多かった。