トイレで行う作業は、標準的な作法を示すマニュアルも無く、他人様が行うそれを拝見することも無い。
ペーパーの使い方ひとつを取り上げても、「前から」・「後ろから」 拭くのが正しいのかを知る人は少ないだろう。
痔瘻の手術でも受ければ病院から指導を受けるのかも知れないが...

風呂で行う作法も同様であろう。 
銭湯に行った昔は、物知りらしき人や仕草の美しい人を見つけて、それを真似ることができた。
各家庭で入浴するようになった最近では、誰かを真似るとしても対象は親だけで、ほとんどの20代は10代以前の子供時代に親から教えてもらった作法以外は知らないだろう。
このことは、現在30~40代の親世代も 知らないということでは同様だろう。

昔の銭湯では、入浴の作法を教えてもらえた。 見ながら学ぶこともできた。
町内のうるさがたというか(?) 銭湯の主というか(?) の年寄が、「浴槽に入る前には躰を洗え」等といった初歩から、「湯水を他人に掛けない」等といった細々した注意、果てには「性器の洗い方」にまで五月蠅いものであった。
そのようにして、共同で利用する銭湯の入り方などを学んだものだろう。
銭湯経験の無い者が増えた今では、温泉旅館の風呂に入る場合でも自宅の風呂を利用するような作法の者が多い。 偶の旅先で入る大きな浴場で、ゆったりとノンビリとしたい気持ちは判らなくはないが、「最低限のエチケット」 は守るべきだ。 しかし、そもそも「最低限のエチケット」 とは何か(?) を知らないのだから困ったものだ。

最近の公衆浴場では、『刺青(入れ墨、タトゥー)をした人お断り』の看板を掲示していると聞く。
銭湯全盛の時代は、刺青をしたヤクザ者が銭湯で裸体になることは稀であった。
刺青を彫れる者は ヤクザ者の中でも格が上(兄貴格) で、銭湯に来るような半端な者(チンピラ) ではなかった。
御屋敷の風呂で子分に躰を洗わせる身分(親分格) になってこそ彫れるのだ。
それでも、刺青を彫ってしまったヤクザが銭湯に来る場合は、肌襦袢などを着用して 刺青を堅気の人には見せないようにしながら遠慮して入浴したものである。

入浴の作法は、それなりのマニュアルが有るのかも知れない。 しかし、個室であるトイレの作法は無い。
また、進歩を続ける医学に関連し、手術室という個室の出来事を知ることが難しい。
手術に関する病院など医師の言い分は いとも簡単に終わるようなことが、インターネット等にも掲載されている。
しかし、患者の立場から見た手術室での出来事を知ることは稀だ。 それを書いたブログも少ない。

『手術室での出来事』や『診察室での出来事』といった事を通じて、患者が「病院や医師の評価ができる」事。
更には、その評価を見て「病院や医師側が、自らの姿勢・やり方を見直す」事ができないものだろうか
手術室や診察室は正に個室であり、どんなに誤った出来事が起こっても、誰も知ることが無い。
病院関係者の内部告発や個室便り的なことが発表されることを強く希望する。 知らんふりは、同罪だ。
  • タトゥーやピアスの穴開けはウイルス肝炎。
  • MRI(磁気共鳴画像撮影装置)を撮る際、タトゥーの染料に使われる場合がある“鉄分”でやけどする危険性がある。

関連過去記事:
銭湯の奨め
医者の同意書