俺が56歳、彼が59歳の時だ。

「最近、寝違えたのか? 首が凝るんだ」 という彼の言葉を、たいした印象も無く聞き飛ばしていた。
10日ほど後にも同様の呟きがあった。 首ばかりでなく、偶に肩も凝るということである。
「お互い歳だから、パソコンなんかやっていると凝るよな~」 ということで決着した話だった。

その後1ヶ月ほど 俺が転勤となり、離ればなれとなった職場で彼の死を聞いた。
学生時代からバスケットボールをし、当社でも実業団として全国の試合を経験した彼だった。
人間ドッグでも、特に異常は見られなかった彼だった。
既にバスケットボール選手からは離れていたが、町内会ママさんバレーボールの指導をしていたとのことで、飛んできたボールを追いかけている最中に死んだとのことだ。 死因は、心筋梗塞。

後になって考えるに、首や肩の凝りを訴えていた頃に病院に行き、心臓の検査をしてもらえば死ななかったのかも知れない。
心臓には神経が無く、心臓自体が痛みを感じることは無いが、周辺の首や肩に痛みを感じるということを最近になって知った。  首・肩以外にも、胃などの臓器に痛みを感じることもあるそうだ。

若いころには、飲み過ぎ(?!) で片づけ、背中を押してもらって直ったつもりになっていた症状も、その裏には死につながることが隠れているのかも知れない。

首痛と同様に、“足が攣る”ことは見逃されている危険サインだ。
人間の躰は上手く出来ていて、就寝時の活動しなくとも良い時間帯に内部クリーンを行っている。内部クリーン作業の一つに心臓や血管の掃除があり、掃除した結果として出たゴミを朝の小水とともに排出するのだそうだ。

朝の小水(排泄)は人それぞれでも、夜間頻尿等で熟睡度が低く、寝たスタイルはしていても実は躰を休めるに至って無く、内部クリーンが中置半端な場合には血管の掃除も完全に行われないことになる。
その結果、心臓に負担が掛かることになり、心不全の原因となると聞く。

首痛や足の攣り等、なんでもないような現象にも躰からのSOSが発せられているのかと思えば、心強いような....とは言うものの、そんな事の都度に御機嫌伺いされたならば、医者も忙しくて堪らないだろう。
してみると、茶飲み友達の医者がいるのは頼もしいということだね。