東京に就職した頃は、背広が高価な時代だった。
今どきのように吊るしの背広屋というものが無い時代であり、すべてオーダーメイドであった。あとは、質屋流れ品。
1着が5万円程度だったのだろうか??  月給2万円の新入社員としては、月賦で買うしかなかった。

会社からは作業服が支給された。 会社側は制服と呼んだが...
作業服は、上着の上下(ジャンパー) ・ Yシャツ ・ 開襟シャツから、雨合羽 ・ 防寒服 ・ 靴 ・ 雨用長靴 ・ 安全靴と多岐にわたり、各自の体寸に合った物であった為、通勤用として着用することができた。
高価な背広を着て通勤するよりは..ということで、先輩達を真似て作業服通勤をしていた。
会社からは「制服で通勤しない」ように御達しがあったのだが、知ったこっちゃ~ない。
汚い居酒屋通いは作業服。 キャバレーに行く時は背広。 ということだ。
作業服は、フルセットで毎年支給されるので、着きれない。 田舎がある者は、毎年送っては喜ばれたらしい。

作業服とはいいながら、事務職の連中の 「仕立ての上下」 は背広の作りになっており、キャバレーに行っても恥ずかしくは無い作りであった。 それを分けてもらった時は、嬉しかったね~
しかし、田舎ポッと出の若者は ものの2ヶ月程で 月賦しまくりで 背広を作りまくっては 飲みまくっていたね~