この時期の石川県のテレビ等では「カノウガニ」の話題が出ない事は無い。
全国の皆様に「カノウガニ」と言ったところで何じゃらほいではないだろうか。
仕事人時代の俺は金沢出張の際に地元の者の接待を受け、名物の「カノウガニ」を勧められたが、ピンと来なかった。旅慣れた人とか、食通の人は承知しているのかも知れないが、要するに「ズワイガニ」を呼ぶ地方名である。「ズワイガニ」の地方名は多く「エチゼンガニ」や「マツバガニ」が著名也。
石川県で水揚げされるオスのズワイガニを「カノウガニ」の地域ブランド名で呼び、「加能ガニ」と書く。「加」は『加賀』、「能」は『能登』より取った字に由来し、公募で決めたとの事だ。
「ズワイガニ」の地方名はオスとメスで異なる事が多い。「カノウガニ」のメスは「コウバコガニ」と呼び「香箱ガニ」と書く。

これだけでも十分に自画自賛の訳の判らない状況なのだが、今年から更に
地域ブランドを増やしたとの事。
曰く、金沢港で水揚げされ、甲羅の大きさの基準を満たすと、オスのズワイガニは「加能ガニ金沢」、メスのコウバコガニは「金沢香箱」としてブランド化を図ったとの事。初競りでは
1匹は40万円だったとな。

ズワイガニ漁 解禁 厳選の1匹は40万円 2020.11.7放送
北陸朝日放送公式ページ



石川県が開発し2007年(H19)に品種登録された直径3cm以上の大粒と鮮やかな赤色の皮が特徴の「ルビーロマン」というブドウがある。なかなかの売値なのだが、収穫量が少ないので、ローカルテレビが地元の視聴者に自慢して御仕舞である。他に自慢できそうな物は「能登牡蠣」程度であろう。


 正月等の祭りや行事といい、観光地といい、金沢市などで自慢できるようなものは無く、能登半島と石川県南部に点在するだけである。にも限らず、金を掛けて宣伝したがるのは金沢市に所縁の物・事である。
金沢市民はそれを不思議とも思わないようだし、金沢市以外の県内の人達は関心が無いようだ。
新幹線なぞは金沢市のためにあるような物だ。ちなみに、県民は「石川県に観光客が来る」ことしか思考できないようだが、実は「石川県から出ていく為」に利用する人が多い事に気づかない。そして、出て行った人は戻ってこない。これが、新幹線利用者が減る原因である。片道切符で捨てられた地方は過疎化する。



石川県は御国自慢が多い。これは石川県に限った事で無く、日本国民に限った事ではないのかも知れない。
世界的に見ても「家族⇒親族⇒我が村⇒町⇒県⇒地域⇒国」と階段的に自慢したがるのが普通なのだろう。しかし俺は、そのような自慢をする心情が理解できない。優れた者がいたからと言って、それは当人が優れているのであって「郷土の誇り」とか「あの人と同じ空気を吸う事が名誉な事」とはおこがましい。

しかし、石川県では「大阪府から越境留学したプロサッカーの本田選手」が未だに自慢の種である。
「カノウガニ」に限らず地域ブランド名を付けてはローカルテレビで放送するのだが、県民であれば放送しなくともソコソコ承知している事だ。宣伝するなら県外で行えばよかろうが、内弁慶にはできないらしい。

そんな郷土愛が豊かな石川県民だが、中でも金沢市民の郷土愛は、京都市民のそれに近いものを感じる。
以前、石川県民になって間もない頃に「うんざりするよな石川県民 / 金沢市民の熱き願望」で書いた。
根拠も無く、なんでも「北陸一」と自認して止まない石川県の金沢市民である。「北陸の最大都市である金沢市(?)」や「笑ってしまう金沢語録」でもボヤいたが、ボヤキ足りない。
そもそも、北陸地方とはどこなのか(?)ということを理解していない石川県民(金沢市民)達だ。
過去記事:「地域」呼称の明確化 / 石川県民の地元愛
はっきり言って、彼らは自らの地域を一番にしたいが為に「北陸3県 = 北陸地方」と呼ぶが、全国的な一般認識は「北陸4県 = 北陸地方」である。すなわち、殆どの事は金沢市民が除外している新潟市が北陸一番なのだ。もっとも、新潟市を含めると、自慢の金沢市はことごとく「北陸2番」に成り下がるのだから、わからない事もない。 同じ視点で見ている人も少なくない。
北陸3県で一番の石川県の中で「金沢出身」である者が、関西圏ならばいざ知らず関東圏に就職すると自慢の鼻を折られてしまう。「金沢って、金沢文庫or金沢八景」とか、「標準語のつもりだった方言」

しかし、加賀一向一揆の末裔となる石川県民はメゲル事を知らないようだ。
ちなみに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長は石川県民である。
第85・86代の内閣総理大臣を務めた同氏は、未だに千葉県知事の人選に口を挟んだとか挟まないとか。
石川県人の県民性は同氏のようなもの。すなわち、慇懃無礼である。